リカバリーウェアは夏こそ効果ある?冷房冷え・疲労回復のための選び方と2026年夏モデル比較をセラピストが解説

更新: 2026年8月2日
リカバリーウェアは夏こそ効果ある?冷房冷え・疲労回復のための選び方と2026年夏モデル比較をセラピストが解説

「夕方には脚が重だるくて、その疲れが翌朝まで抜けない」「一日中冷房の効いたオフィスにいて、手足が冷たいまま帰宅する」——夏になると、こういうお悩みが増えます。

リカバリーウェアは「冬に着るもの」というイメージをお持ちの方が多いのですが、2026 年は各ブランドから夏用の半袖・薄手モデルが出そろい、冷房環境で過ごす夏にこそ選び方が問われるアイテムになってきました。

とはいえ、「本当に意味があるの?」「種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」と迷っている方は多いはず。当サロンでも「リカバリーウェアって実際どうですか?」という質問をよくいただきます。

この記事では、夏用モデルの選び方と、買う前に知っておいてほしい一般医療機器の見分け方を、セラピストの視点でお伝えします。

夏こそリカバリーウェアの選び方が問われる 2 つの理由

「暑い季節に、血行を促す服を着る意味があるの?」と思われるかもしれません。でも、夏の不調の中身を分解していくと、考える価値はあります。

理由 1:冷房で手足が冷えると、眠りのスイッチが入りにくくなる

人は眠りに入るとき、手足の血管が広がって熱を外へ逃がし、体の内側の温度(深部体温)を下げています。厚生労働省の e-ヘルスネットでも、放熱は主に手のひらや足の裏から行われると説明されています。この放熱がスムーズだと、自然に眠気がやってきます。

一日中冷房の効いた室内にいて手足が冷えきっていると、体は熱を逃がすまいと血管を締めます。その状態が夜まで尾を引くと、放熱が起きにくく、寝つきにくさにつながることがあると考えられます。

ここで大事なのが、温めすぎても放熱は妨げられるという点です。同じ e-ヘルスネットは、厚手の靴下や電気毛布で手足を温めすぎると放熱が妨げられ、睡眠の質が下がることがあると注意を促しています。

「じゃあリカバリーウェアも温めすぎになるのでは」と思われるかもしれません。ここが夏用モデルを選ぶ理由に直結します。夏用の半袖・ハーフパンツタイプは、放熱の主役である手のひらと足の裏を覆いません。二の腕や太ももといった体幹に近い部分をカバーしながら、熱の逃げ道は開けたままにできる。「冷やしきらない」と「温めすぎない」の間を狙うなら、夏用の形のほうが理にかなっているわけです。

この構造は冷房病と自律神経の乱れとも重なります。

理由 2:夕方の脚の重だるさは、夜のうちに切り上げたい

夕方になると脚がパンパンで、その重さが翌朝も残っている。デスクワークの方から最もよく聞くお悩みです。

日中座りっぱなしでいると、ふくらはぎのポンプ機能が働かず、水分が下半身にたまります。そこに冷房が加わると、末梢の血管が締まって巡りが落ち、たまったものが動きにくくなる。夕方の重だるさは、この「たまる」と「動きにくい」が重なった状態です。

ここで押さえておきたいのは、夜の脚に必要なのは締めつけではないということ。日中の立ち仕事やむくみ対策には着圧ソックスが向きますが、就寝中は体が自分で巡りを取り戻す時間帯です。強い着圧を夜まで持ち込むと、かえって休息の邪魔になることがあります。着圧ソックスを履くのは日中が基本、というのはこの理由からです。

つまり、脚のケアは時間帯で役割が分かれます。

  • 日中:着圧ソックスで、たまるのを抑える
  • 帰宅後脚まわりをゆるめて、固まった部分を戻す
  • 就寝中:締めつけない衣類で、冷やしすぎず巡りの邪魔をしない

リカバリーウェアが担うのは 3 つ目です。「履いて締める」のではなく「着て冷やさない」役割だと考えると、着圧ソックスとの使い分けがはっきりします。夏の夜、脚だけ冷えるという方は、下だけ着るという選び方もあります。

リカバリーウェアとは?仕組みと一般医療機器の位置づけ

リカバリーウェアとは、特殊な繊維(セラミックスなど)を使って遠赤外線を放射し、血行をサポートする衣類です。

ここで誤解されやすいのですが、ウェア自体が発熱するわけではありません。着ている人の体温を繊維が吸収し、遠赤外線として体に返す仕組みです。電源も不要で、着ている間じわじわ働くタイプのものだと考えてください。

2022 年 10 月、厚生労働省は「家庭用遠赤外線血行促進用衣」という一般医療機器の区分を新設しました。家庭用医療機器のカテゴリーが増えるのは約 42 年ぶりのことです。届出にあたっては業界の自主基準を満たす必要があり、ポイントは大きく 2 つです。

  • 上半身用なら少なくとも上腕部、下半身用なら大腿部まで覆う衣類であること(サポーターのようなパーツ形状は対象外)
  • 着用時に血流の増加が確認できるデータがあること(120 分の着用で未加工品比 5%以上)

さらに 2025 年 8 月、厚労省は Q&A の改訂で「衣類全体ではなく一部分のみに遠赤外線を輻射する製品は、このカテゴリーに該当しない」と明示しました。これを受けて 2025 年 11 月には、部分的な輻射にあたるとされたシャツ・スパッツが自主回収される事例も起きています(約 47 万着)。

なお、一般医療機器(クラス I)は不具合が生じても人体へのリスクが極めて低い医療機器で、届出制のため行政が個別に効果を審査・保証しているわけではありません。「リカバリーウェアを着れば不調が治る」というものではない点はご理解ください。

更年期世代の冷えと、夏の冷房環境

当サロンで「リカバリーウェアってどうですか」と聞かれる方には、ある共通点があります。40 代前後で、冷えとほてりが同居しているという方が多いのです。

更年期の時期は、自律神経の揺らぎから体温調節が不安定になりやすいといわれます。上半身は火照るのに手足は冷たい、汗をかいた直後に急に寒くなる。この状態で一日中冷房の効いたオフィスにいると、体温調節の負担がさらに増えます。

やっかいなのは、この時期は「冷やす」と「温める」の判断が難しいこと。暑いから冷やしたい、でも冷えるのはつらい。どちらかに振り切ると、もう一方の不快感が強くなります。

だからこそ、夏用リカバリーウェアの「体幹側は覆いつつ、手足の先は開けておく」という形が選択肢になります。全身を温めるのでも、冷房で全身を冷やすのでもなく、その中間を取る発想です。詳しくは更年期の体温と血流の関係もあわせてご覧ください。

ただし、ほてりや発汗が強い時期には、着ること自体が負担になることもあります。着てみて不快なら無理をしないでください。 合う合わないは、その日の体調によっても変わります。

【事例】3 ヶ月使ってみたお客様のお話

当サロンにいらっしゃる O さん(40 代後半・総務職)から、リカバリーウェアを 3 ヶ月間使用した経過をお聞きしたのでご紹介します。

O さんは更年期に入ってから眠りが浅くなり、朝の疲労感が抜けにくい状態が続いていたとのこと。薬に頼る前にできることを探していて、サプリメントも試したけれど実感がなかったそうです。そんな時、友人からリカバリーウェアをすすめられたのがきっかけでした。

着用して 1 週間ほどで「なんとなく朝の目覚めがスッキリする気がする」と感じ始め、3 ヶ月後には「手放せなくなった」とのこと。眠りの悩みがなくなったわけではないものの、朝の体の重さが以前より楽に感じられるようになった、というのが O さんご本人の感想です。

一方で「新品の頃と比べると感じ方が薄れた気もするが、気のせいかもしれない」「夫は『普通のパジャマと変わらない』と言っている」との正直な声も。感じ方には個人差が大きく、体質や健康状態によって異なります。

なお、O さんはこの 3 ヶ月間、当サロンでのケアも並行して受けられています。生活習慣や季節の変化も重なっているため、この変化がリカバリーウェアによるものだと切り分けることはできません。あくまで「こういうお声もある」という一例としてお読みください。

夏用リカバリーウェアの選び方【5 つの軸】

冬用をそのまま夏に着ると「暑くて途中で脱いでしまう」という結果になりがちです。夏に続けられるかどうかは、次の 5 点で決まります。

軸 1:素材(メッシュ・接触冷感・吸水速乾のどれか)

夏用モデルには、大きく分けて 3 タイプの涼しさの作り方があります。

  • メッシュ:生地に空気の通り道をつくる。寝室の温度が高めの方向き
  • 接触冷感:肌に触れた瞬間のひんやり感。寝つきの不快感が気になる方向き
  • 吸水速乾:汗を吸ってすぐ乾かす。寝汗をかきやすい方向き

寝汗が多い方は、涼しさよりも乾きの速さを優先すると失敗しにくいです。汗で湿った生地が肌に張りついた状態は、夜中に目が覚める引き金になります。更年期の寝汗が気になる方は特にここを見てください。

軸 2:形(半袖シャツ・半ズボン/上だけ・下だけの運用も可)

ここは制度の話とつながっています。2025 年 8 月の Q&A 改訂で、このカテゴリーの届出対象は「長袖シャツ・長ズボン・半袖シャツ・半ズボン」の 4 つの形に整理されました。ベスト型やタンクトップ型、膝下までの短いレギンスなどは対象外です。

つまり夏に選べるのは、半袖シャツと半ズボン(またはその上下セット)が基本形になります。ワンピース型やタンクトップ型の「リカバリーウェア」も市販されていますが、この 4 形状に当てはまらないものは届出対象外の可能性があるため、購入時は商品ページの表記を確認してください。

暑がりの方は、上半身だけ着る、あるいは下だけ履くという部分運用でも構いません。全部そろえる必要はないので、まずは冷えを感じる部位から試してみるのが現実的です。

軸 3:パジャマタイプか、インナータイプか

ここは意外と見落とされますが、購入相談でいちばん多い迷いどころでもあります。同じブランドでも、この 2 つは用途が違います。

  • パジャマ(ルームウェア)タイプ:就寝時と自宅でのくつろぎ時間に着る。ゆったりした作りで、睡眠中の寝返りを妨げない
  • インナータイプ:日中、服の下に着る。薄手で、外出先でも着られる

日中の冷房で手足が冷える方は、実はインナータイプのほうが目的に合っています。 夜だけ着ても、日中 8 時間の冷房環境そのものは変わらないからです。オフィスで一日中冷えているのが悩みなら、インナー 1 枚から始めるという選択肢を先に検討してください。

逆に、日中は特に困っていないけれど朝の体の重さが気になる、という方はパジャマタイプから。両方必要な方は多くありません。 ご自身がどの時間帯にいちばん困っているかで決めるのが失敗しないコツです。

軸 4:サイズ(密着させるか、ゆとりを取るか)

実際に使った方のレビューを見ていると、サイズ選びで評価が分かれています。しかも言っていることが逆なので、混乱しやすいところです。

  • 「肌に近いほど働くので、ゆるすぎは避けたほうがいい
  • 「締めつけが強いと着続けられなくなる

どちらも正しいと考えています。遠赤外線は体から出た熱を繊維が受けて返す仕組みなので、生地が肌から離れすぎているとその往復が起きにくくなります。一方で、締めつけて眠れなければ元も子もありません

セラピストとしてお伝えしたいのは、夜のウェアに着圧の役割を求めないでくださいということです。日中のむくみ対策と違い、就寝中は体が自分で巡りを取り戻す時間帯。ここで締めつけると、寝返りが減って別のこわばりを生みます。

目安としては「肌に触れてはいるが、締めつけ感はない」くらい。特に女性向けはゆったりめの作りが多く、普段のサイズだと大きく感じるという声もあります。上下でサイズを変える方もいるので、上下セットにこだわらず単品で組み合わせるのも手です。

軸 5:一般医療機器の届出があるか

同じ「リカバリーウェア」という名前でも、一般医療機器として届出されている製品と、そうでない製品が混在しています。

商品ページやタグに「一般医療機器 届出番号:◯◯◯」の記載があるかを確認してください。記載がない場合は、届出されていない可能性があります。

注意したいのは、ブランド単位ではなく商品単位で確認することです。同じシリーズ名でも、届出済みのウェアと、届出対象外の寝具や小物が並んでいることがあります。ネックウォーマーやサポーターのようなパーツ形状は、前述のとおりそもそもこのカテゴリーの対象外です。

2026 年夏 リカバリーウェア比較

2025〜2026 年にかけて、市場は大きく変化しました。低価格帯の製品が登場し、以前よりずっと手軽に試せるようになっています。

手頃に試せる(上下 約 3,000 円前後〜)

ブランド素材タイプ夏向けの展開価格目安
ワークマン MEDIHEALパイル(吸水)ルームウェア、パイル地の半袖シャツ・ハーフパンツ、インナーインナー 990 円、半袖シャツ・ハーフパンツ 1,290 円〜
ニトリ N ミラク標準(薄手)半袖 T シャツ、長袖 T シャツ、ロングパンツ1,490 円〜

どちらも一般医療機器として届出された商品を展開しています(同じブランド内でも対象外の商品があるため、商品ごとの表記をご確認ください)。ワークマンは 2026 年春夏の新作が発売 1 週間で 120 万点を売り上げたと報じられるなど、この価格帯の勢いが続いています。

中〜高価格帯の夏モデル

ブランド・モデル素材タイプ夏の機能価格目安
AOKI リカバリーケアプラス メッシュメッシュ高通気メッシュ、消臭テープ上下セット 8,990 円
VENEX リカバリークール+接触冷感接触冷感・通気性、セルロース混紡1 万円台後半〜
TENTIAL BAKUNE Dry / Mesh吸水速乾/メッシュ汗のべたつきを抑える(Dry)、通気重視(Mesh)1 万円台後半〜2 万円台

※価格は 2026 年 8 月時点の目安です。同じブランドでもモデル・丈・サイズによって価格が大きく変わるため、購入前に各公式サイトで必ずご確認ください。 ※上記はいずれも遠赤外線系のリカバリーウェアです。磁気を利用した製品は仕組みや医療機器の分類が異なるため、比較対象外としています。 ※ここに挙げたのは、当サロンでお客様から名前が挙がることの多いブランドです。市場にはこのほかにも多数の製品があります。

初めての方へ:まずは手頃な製品を毎日 2 週間〜1 ヶ月ほど着てみて、ご自身の体感が変わるかどうかを確かめてから、着心地や素材にこだわった価格帯を検討するのが安全です。

夏の使い方と注意点

室温とセットで考える

リカバリーウェアだけで夏の夜を乗り切ろうとすると、無理が出ます。冷房を使いながら着るのが現実的な運用です。

室温は 26〜28 度あたりが一つの目安ですが、これは絶対的な基準ではありません。湿度、寝具、体質、年齢によって快適な温度は変わります。28 度でも暑いと感じるなら、我慢せず下げてください。 数字に合わせるのではなく、ご自身が寝苦しくない温度に合わせるのが優先です。

特に、夜間も気温が下がりにくい地域では冷房を切らない前提で考えてください。名古屋の場合、昨年 2025 年は 7 月の平均最低気温が 25.8℃、8 月は 27.1℃と、月の平均ですでに熱帯夜の基準を超えていました(気象庁データ)。「もったいないから消して寝る」は、睡眠中の脱水や夜間熱中症のリスクを上げてしまいます。

なお、室温によって着るモデルを替えるという考え方もあります。目安として、室温 26〜28℃くらいなら夏用の半袖モデル、26℃を下回る設定で寝ている方(あるいは冷房の効きが強い寝室)ならオールシーズン用のほうが合うことがあります。「夏だから夏用」ではなく、実際の寝室の温度で選ぶほうが失敗しません。

そのうえで、

  1. 毎日継続して着用する(たまに着るだけでは実感しにくい)
  2. 入浴後すぐに着る(38〜40 度の入浴と組み合わせる)
  3. 就寝前の習慣を整える(スマホを控える、ストレッチをする等)

リカバリーウェアだけに頼るのではなく、睡眠環境全体を見直す意識が大切です。

知っておきたい注意点

  • 即効性はない:最低 2 週間は継続着用が目安
  • 感じ方には個人差がある:体質や健康状態によって異なる
  • 夏用でも「涼しい」わけではない:あくまで通常のリカバリーウェアより暑くなりにくいだけで、薄手のパジャマより涼しいとは限らない
  • エビデンスは発展途上:遠赤外線系の作用に関する大規模な独立研究はまだ限定的。プラシーボ効果の可能性も指摘されている

「効果はいつまで持つの?」——持続性という盲点

リカバリーウェアについて、意外と語られないのに多くの方が気にしているのが持続性です。「1 回着てどれくらい持つのか」「買った服は何年使えるのか」。この 2 つは分けて考える必要があります。

1 回の着用でどこまで働くのか

届出の自主基準で定められている測定は、着用から 120 分間です。この間に血流が未加工品比 5%以上増えることが求められます。

裏を返すと、それより長い時間についてのデータは、制度上は求められていません。8 時間眠っている間ずっと同じように働き続けるのか、途中で頭打ちになるのかは、製品ごとの説明を確認するしかないのが現状です。「一晩中ずっと」と言い切れる根拠は、少なくとも届出制度の側にはありません。

洗うたびに落ちていく可能性がある

こちらのほうが実務的には重要です。

2026 年、ある健康機器メーカーが市場の主要ブランドを独自に試験したところ、3〜5 回程度の洗濯で遠赤外線の輻射機能が低下したという結果が業界紙で報じられました。しかもセラミックをプリントした製品だけでなく、繊維に練り込んだタイプでも低下が見られたとされています。

試験を実施したのが同業メーカーである点は割り引いて読む必要がありますし、各社からは反論も出ています。ただ、現在の届出制度に「洗濯後も機能を維持すること」という基準が存在しないのは事実です。つまり、新品時のデータで届け出た製品が、半年後も同じ状態である保証は制度上ありません。

先ほどご紹介した O さんの「新品の頃と比べると感じ方が薄れた気もする」という声も、気のせいとは言い切れないわけです。

夏はここが効いてくる

夏は毎日洗濯します。冬に週 2〜3 回洗うのと比べて、洗濯回数は 2〜3 倍になります。夏用モデルを選ぶときは、涼しさや価格だけでなく、

  • 洗濯表示(洗濯機可か、手洗いか、ネット必須か)
  • 乾燥機の可否
  • 買い替えの目安がメーカーから示されているか

を確認しておくと、あとで「思ったより早くヘタった」と感じにくくなります。シーズンごとに買い替える前提で、手頃な価格帯から始めるのも、この観点では合理的な選択です。

セラピスト・サロン経営者として伝えたい本音

セルフケア商品を選ぶとき、私がお客様にお伝えしているのは次の 3 点です。

  1. 一般医療機器の届出番号があるか(ブランド名ではなく商品ごとに)
  2. 繊維全体に加工されているか(部分加工ではなく)
  3. 自分の体感で判断する(口コミだけに頼りすぎない)

3 つ目が実は一番大切です。同じ製品でも、冷えやすい方とそうでない方では感じ方が変わります。まずは手頃なものから試して、ご自身の体で判断してみてください。

そして前提として、リカバリーウェアは「サロンでのケアの代わり」ではなく、日々のセルフケアの一つです。着るだけで全ての不調が解消するわけではありませんが、夏の冷房環境で体を冷やしきらないための選択肢としては、試す価値があると考えています。

なぜ「商品ごとに確認を」と繰り返すのか。市場の広がり方に気がかりな点があるからです。2022 年 10 月のカテゴリー新設以降、この分野には180 社を超える企業が参入しました。選択肢が増えたのは歓迎すべきことですが、その裏で、届出に添える性能評価の被験者数が極端に少ない、他社のデータを流用した疑いがある、といった事例が業界紙で報じられています。

こうした状況を受けて、日本ホームヘルス機器協会は 2026 年 6 月をめどに、外部有識者による評価審査委員会が国への届出項目を 15 項目で審査する「透明性評価審査制度」を始めると発表しました(2026 年 4 月時点の報道。開始状況は協会の発表をご確認ください)。今後は「届出があるか」に加えて「その中身が第三者に評価されているか」も、選ぶ手がかりになっていくはずです。

よくある質問

Q: 夏用リカバリーウェアは、冬用と何が違うのですか?

A: 遠赤外線を放射する繊維という基本の仕組みは同じで、違いは生地の作り方と形です。夏用はメッシュ・接触冷感・吸水速乾といった涼しさの工夫が加えられ、半袖シャツ・半ズボンが中心になります。冬用は保温性を優先しているため、夏に着ると暑く感じやすいです。

Q: 半袖・半ズボンだと、長袖より作用は落ちますか?

A: 繊維が肌に接する面積は減るため、その分の差はあると考えるのが自然です。ただし届出上は、上半身用は上腕部、下半身用は大腿部まで覆っていれば対象になります。夏に長袖を着て暑さで途中で脱いでしまうより、半袖で毎日続けられるほうが現実的です。まずは続けられる形を選んでください。

Q: 更年期でほてりや発汗がある時期でも着られますか?

A: 冷えとほてりが同居しやすい時期なので、一律にはおすすめできません。手足の冷えが気になる方には夏用の薄手モデルが選択肢になりますが、ほてりや寝汗が強い時期は着ること自体が負担になることもあります。まずは吸水速乾タイプを 1 枚試して、不快なら無理をしないでください。体調によって合う日と合わない日があって当然です。

Q: 一晩中ずっと効果が続きますか?

A: 届出の基準で定められている測定は着用から 120 分間で、それより長時間のデータは制度上求められていません。8 時間ずっと同じように働き続けるかどうかは、製品ごとの説明を確認してください。「一晩中」と言い切れる根拠は、少なくとも届出制度の側にはありません。

Q: 熱帯夜でも着られますか?室温は何度にすればいいですか?

A: 冷房を使う前提であれば着用できます。室温 26〜28 度が一つの目安ですが、湿度や寝具、体質で快適な温度は変わります。暑いと感じたら我慢せず下げてください。冷房を切って着ると暑さで目が覚めやすくなり、かえって休息の質が下がります。

Q: 夏用と冬用、両方そろえる必要がありますか?

A: 必ずしも必要ありません。まずは今の季節に合うものを 1 セット試して、続けられそうだと感じてからもう 1 シーズン分を検討すれば十分です。暑がりの方は上下そろえず、冷えを感じる部位だけ(上半身だけ、脚だけ)から始める方法もあります。

Q: 日中、冷房の効いたオフィスで着てもいいですか?

A: インナータイプなら日中の着用が可能で、むしろ冷房冷えが悩みの方には夜のパジャマより目的に合っています。夜だけ着ても、日中 8 時間の冷房環境そのものは変わらないためです。オフィスでの冷えが主な悩みなら、インナー 1 枚から試してみてください。なお、日中の脚のむくみには着圧ソックスのほうが向いているので、役割が違うものとして併用を考えるとよいでしょう。

Q: 洗い替えは何枚必要ですか?

A: 夏は毎日洗うことになるので、最低 2 セットあると運用が楽です。1 セットだと乾かない日に着られなくなり、継続が途切れます。まず 1 セット試して続けられそうなら買い足す、という順番で構いません。

Q: リカバリーウェアは洗濯しても機能が落ちませんか?

A: 主要ブランドの多くは「繊維に特殊素材を練り込んでいるため洗濯しても落ちない」と説明しています。一方で 2026 年には、ある健康機器メーカーが市場の主要ブランドを独自に試験したところ、3〜5 回程度の洗濯で遠赤外線の輻射機能が低下したという業界紙の報道もありました。試験主体が同業メーカーである点は割り引いて読む必要がありますが、届出制度に洗濯後の機能維持の基準がないのは事実です。洗い方は製品ごとの洗濯表示に従ってください。

Q: 990 円のものと 2 万円のもの、違いはありますか?

A: 一般医療機器として届出されているということは、血流に関するデータを添えて届け出た製品である、という意味です。行政が製品間の優劣を審査したものではないため、価格と体感が比例するとは限りません。価格差は主に素材の質感・着心地・耐久性に表れます。特に夏は着心地の差が続けやすさを左右するので、手頃なもので体感を確かめてから検討する流れが現実的です。

Q: 一般医療機器の届出番号はどこで確認できますか?

A: 製品のパッケージや公式サイトの商品ページに記載されています。「一般医療機器 届出番号:◯◯◯」の形式です。記載がない場合は、届出されていない可能性があります。2025 年の規制強化により、部分加工の製品や 4 形状に当てはまらない製品は対象外となったため、購入前の確認がより重要になっています。

Q: 通院中・服薬中でも使えますか?

A: 衣類ではありますが、ご自身の状態については製品の表示や注意事項を確認したうえで、主治医または薬剤師にご相談ください。特に血行に関わる治療を受けている方は、事前に確認されることをおすすめします。

まとめ

リカバリーウェアは「着るだけで全ての疲労が取れる魔法のパジャマ」ではありません。冷房で体を冷やしきらないための、日々のセルフケアの選択肢の一つです。

夏用モデルを選ぶときに見るのは、素材(メッシュ・接触冷感・吸水速乾)、形(半袖シャツ・半ズボン)、タイプ(夜のパジャマか、日中のインナーか)、サイズ(締めつけない)、そして商品ごとの届出。この 5 点です。

特に、一日中冷房のオフィスにいるのが悩みなら、夜のパジャマより日中のインナーのほうが目的に合っている——ここは見落とされがちなので、もう一度お伝えしておきます。

そして、ウェアが手元に届くまでの今夜からできることもあります。

  • 冷房を切らず、ご自身が寝苦しくない室温に保つ
  • 入浴後、体が温まっているうちに横になる
  • 日中は着圧ソックス、夜は締めつけないものに切り替える

2026 年は低価格帯の選択肢が充実し、以前よりずっと気軽に試せるようになりました。まずは今夜の環境から整えて、そのうえでご自身の体との相性を確かめてみてはいかがでしょうか。

※当記事は一般的な情報とお客様からうかがったお話をもとにした情報提供を目的としています。感じ方には個人差があり、当サロンのケアは医療行為ではありません。症状が続く場合は専門医にご相談ください。